膝関節痛は、年齢とともに増えてくる症状です。
一般的に、膝痛といえば、すぐに変形性膝関節症かと言われますね。膝の軟骨がすり減って変形する症状です。
しかし、膝痛の原因はそれだけではないようです。
あまり変形していないし、水も溜まっていないのに膝が痛む人も少なくありません。そうした方の治療は、どのようにすれば良いのでしょうか。
■治療は、膝関節の正常な動きを回復すること!
膝関節は、実はかなり特殊な関節です。二つの骨が向き合うという単純な構造ながら、180度近くの屈伸範囲、滑りと転がりを同時に行うという動きは、この関節だけのもの。滑り移動する距離の大きさも、全身の関節で最大です。
問題は、この滑り移動の障害で発生します。
膝関節の曲がりは、すねの骨(脛骨)が後ろに向かって滑ることによって実現されています。
しかし膝の痛む方では、すねの骨が十分に移動せず、途中で止まったり、抵抗が強くなる方が多いのです。これは関節周辺の癒着によるもので、関節が不自然な動きを起こすことで、痛みを発生します。
また、関節の内側や外側の一方だけが移動せず、すねが微妙にねじれて痛みをだしているケースも。
このような症状は、膝関節周辺の癒着を取り、正常に動くようにすることで改善されます。不思議な事に、変形性膝関節症と言われた方でも、関節の動きを改善することで、痛みが軽減したケースは少なくありません。
■自分に合った治療を続けましょう
膝痛には、様々な治療法があります。
いわゆる膝強化運動や、サポーター。整形外科の治療では、痛みを起こしている膝にヒアルロン酸を注射する方法などがあります。
自分なりに試してみて、効果のなかったものはやめ、効果のあったものを続けて使うことをおすすめします。
もし、納得のゆく治療に出会えない時には、膝関節の癒着が原因かもしれません。膝関節の動きを回復させる治療も、選択肢に入れてみて下さい。