音楽をやっている人、パソコンを使っている人の治療をしていると、よく出会うのが、手首が固くなる症状です。
一見、普通に動いているようですが、よく見るとどこか動きがぎこちない。
手首の骨が癒着して動かず、柔軟性がなくなっているためです。
■あまり気づかれない、手根骨の癒着
手首にはサイコロくらいの細かい骨が8個存在します。単純な曲げ伸ばしだけではなく、掌をすぼめたりして柔らかく動かせるのは、この骨が少しずつズレるように動くから。この骨の名前を、手根骨といいます。
この手根骨は、使いすぎの炎症などで隣の骨とくっくことがあります。指の微妙な方向が変えにくくなるので、手先が不器用だと感じるようになります。
肘や肩に力が入りやすく、肩コリを起こしやすいのも問題です。
手首そのものが曲がらない、と感じる方もいらっしゃいますが、「指が動きにくい」という理由で来院されて、初めて手首が固くなっていることに気づかれる方もいます。手首の骨が固いために指の微妙な方向調整ができず、動かしにくくなっているのです。
とくに固くなっていることが多いのは、親指の付け根。腕の骨との間でくっついて曲がりにくい場合と、人差し指の根本とくっついて、広がりにくいケースがあります。
手首を上げにくくなるので、手をついたときなどに痛みがでます。また、指の動きに直結するので、ピアノを弾く方などでは指の回りの悪さに困ることが多いようです。
■手首の治療は、手根骨をほぐす
自分でできる治療法としては、手首・指の関節の上にある皮膚をほぐす方法があります。これだけでも、いくらか動きが改善するはずです。
それでもまだ違和感があれば、手根骨がひとつづつ独立して動けるよう、ほぐしてゆく必要があります。
八起堂では、TAM手技療法による関節リリースで、一つ一つを動かしていきます。上の図にあるように、1センチあるかないかの大きさの骨の集まりなので、かなり精密作業になりますが、その分、効果も大きいです。
多くの方で初回から改善が見られるので、指が動きにくいと感じたら、ご相談ください。
→詳しくは手の精密治療へ