八起堂治療院は、ねんざ後遺症の治療を得意としていますので、捻挫についての問い合わせをたびたび頂きます。
その中でも多いのが、
「ねんざのあと、何ヶ月たっても腫れが引かなくて、気がついたら関節の動きが悪くなっていたんです…」
という、長引いたねんざの後遺症です。
ねんざは靭帯の傷
ねんざとは関節の靭帯が傷ついた状態です。
靭帯は、繊維タンパク質でできた帯。イメージとしては、テーピングのテープに似ています。
関節の周りにあって、正しい方向に動くためのガイドになったり、動きすぎを防いだりしています。
ねんざは、強く引っ張られることで、靭帯の一部が引きちぎれた状態です(全部切れると、靭帯断裂)。
腫れるのは、壊れた部分を修復するために血液が集まる反応。
逆に言うと、腫れている間は、まだ靭帯が修復されていないということです。
腫れているとき、無理に動かすと傷が広がる
切り傷が治りかけのとき、無理に動かすと傷口が開いてしまうことがありますね。
ねんざも同じで、治りかけのときに「なんだ、ねんざくらい!」と動かすと、弱い繊維がまた切れて、修復は最初からやり直し。
冒頭の問い合わせ「ねんざの腫れが引かない」という場合、もっとも多いのは、無理をして動かしたために、靭帯が再び傷ついてしまうケースです。
スポーツやバレエをしている人は、休むのが怖くて、つい無理をしがち。治りかけのところでまた腫れることが続くと、靭帯が再生するときに太くなったり、ひどいときは変形したりします。
正しく治すため、ぐっとこらえて休むようにして下さい。
リンパ液が患部に滞留するのを防ぐため、足を高く上げたり、軽くリンパマッサージをするのはおすすめです。
腫れが引いてからが、治療の本番
何日か安静にしていると、腫れが引いて、痛みが収まってきます。しかし、それでねんざが完全に治ったわけではありません。ある意味では、そこからが本番です。
ねんざの後は、靭帯が固くなっていますし、組織に癒着も起きています。そうした部分を正しく動かして癒着を解消し、正常な動きを取り戻すリハビリが必要です。
それをやらないままだと、関節の動きに変なクセがつき、動きが悪くなったり、新たなねんざの原因になったりします(いわゆる「ねんざ癖」)。
可動域が回復し、違和感がなくなって、ようやく完治したと言えます。たかがねんざと甘く見ることなく、リハビリをしっかりとして下さい。
そして、リハビリをしても違和感が残るときには、八起堂治療院にご相談下さい。